・なぜ論文を読むのかわからない
・論文を読む前に知っておくべきことはあるのか
研究を始める前に多くの方が論文を読みます。ですが「なぜ論文を読むべきなのか」を指導する教授や先輩は少ないように感じます
そのため上記のご要望にお応えするために、この記事では、「なぜ論文を読むべきなのか」についてご紹介します。
Contents
論文を読む学生は意外と少ない?
![「まだ日本語で消耗しているの?と挑発的な外国人男性」の写真[モデル:Max_Ezaki]](https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/max16011550_TP_V.jpg)
研究を始める前に、「研究に必要な論文を読むこと」と指導されることは多いです。
というのも、研究においてデータ集めや実験を行うことと同じくらい論文を読むことは大切ですが、なぜ論文を読むべきなのか、理解して取り組んでいる方は非常に少ないと感じます。
実際に私の後輩(学部生)で、月に1本の論文を読むかどうか。また、修士生でも月に2つ読めば多いほうで、積極的に論文を読む大学生は非常に少ないです。
「なぜ多くの大学生が論文を読まないのか」を考えてみると、原因は論文を読む重要性を知らないことであると感じます。
他にも若者の本離れが影響し、論文を理解する能力が欠けているなども考えられます。
論文の重要性を下で解説しますので、一緒に見ていきましょう。
あなたが論文を読む目的は何か?
![「参考書を読みながら考えたふりをするエンジニア」の写真[モデル:大川竜弥]](https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/OOK9V9A6906_TP_V.jpg)
今あなたの目の前に、教授に渡された論文があるとします。正直読むのが面倒ですが読まないといけない...
ここで疑問が一つ。「何のために論文を読まないといけないのか?」
論文を読む前に躓かないために、読む目的をはっきりさせる必要があります。
それでは論文を読む目的をいくつか挙げてみましょう。
1.単位の取得&卒業するために必要だから
2.学問の最先端を学びたいから
3.自分が学会で発表するときの参考にするため
4.暇つぶし
他にも論文を読む理由はありますが、あなたは何が思い浮かびましたか?
上記からの選択なら、2か3を選んでほしいところです(笑)
ですが始めて論文を読む際の理由は何でもいいと思っています。反対に目的がないことが一番の問題だと私は考えます。
目的がない読書では、新しい知識を効率よく身に着けることができません。また時間だけを失うことになります。
そのため、理由は何であれ論文を読む際には、「論文を読む目的」を定める必要があります。
私は、1→3→2の順に論文を読む目的が変わりました。もし論文を読む目的がないなら、卒業のためだと考えて読んでみましょう!
なぜ論文を読むのか

これであなたが論文を読む目的が決まったと思います。
しかし、「なぜ論文を読まないといけないのか」という根本的な疑問が残ります。
そこで、「なぜ論文を読むべきなのか」を私が経験したことを踏まえて紹介したいと思います。
論文(文章)が読めなければ書けない
あなたが大学で研究するのなら、卒業するまでに最低1本の論文を書き上げる必要があります。
しかし、文章を書くことが苦手で、論文を執筆したくないと思う方は多いのではないでしょうか。
文章がうまく書けない人の特徴として、ほとんどの方が人の文章を読んだことがありません。
他の文章を参考にせずにすべてオリジナルで書いた文章は、ただの自己満足に過ぎません。
また論文執筆をする際は、文章の書き方に加えて研究の基礎知識が必要になり、より執筆難易度が上がります。
また論文の読破数が少ない方は、執筆した論文に以下の特徴がみられます。
[特徴]
・自分だけが理解できる言葉で執筆している
・文法が間違っている
・その論文が何を伝えたいのかがわからない
当てはまる方は多いのではないでしょうか?
上記に注意して論文を書きましょう。
とにかく本を読むことと、文章を書くことが重要です!
学生が考えた程度のアイデアは既に誰かがやっている
研究を始めてすぐに思いついたアイデアは、ほとんどが既に誰か研究しているか、さらに深く追及されています。
それも当然で、アイデアは既存の知識の組み合わせであり、その研究分野の基礎知識がないと革新的なアイデアは生まれません。
この基礎知識を手に入れる場所として、「論文」や「参考書」が用いられます。
誰かの考え方を学ぶ
論文は他の文章(参考書等)と比べて、「考え方」を学ぶことができます。
というのも、論文は単なる知識を詰め込んだものではなく、「実験課題を設定」→「仮説を立てる」→「実験を進める」必要があります。
そのため他の読み物と比べて論文は、筆者の考え方が見えやすいです。
また「知識の組み合わせ方」を学ぶのにも最適です。
論文は「既存の知識の組み合わせ」であるため、筆者がどのような考えのもと、どの既存の知識を組み合わせたのかが学べます。
既存の知識の組み合わせ方がわかれば、あとは組み合わせを試すだけでたくさんのアイデアを生み出すことができます。
その他にも、起業するときや副業する際に役立てることができます。
というのもお金を稼ぐには、誰もやったことがない分野を責めるほうが稼ぎやすいです。
この「誰もやったことがない分野」を見つける際に、「既存の知識の組み合わせ」がよく用いられます。
そのため論文を読むことで、人生を豊かにすることにも利用することができます。
論文を読むことで、今後一生使える「アイデアの生み出し方」も学ぶことがでるのはお得ですね(笑)
論文を読む前に抑えたいこと

アイデアは既存の知識の組み合わせ
上記でも少し触れましたが、アイデアとは既存の知識の組み合わせです。
そのため、必要な知識を学ぶため、「論文」や「参考書」が用いられます。
しかし、「アイデアは既存の知識の組み合わせ」ということを理解していない人が多く見られます。
この人たちの特徴として、
・私には才能がない
・学生レベルで革新的なアイデアは思い浮かばない
上記のように考える人がよくいます。
しかし、これらは論文を大量に読破することで解決する可能性があります。
先ほども述べた通り、アイデアとは既存の知識の組み合わせであるため、知識が少ないとアイデアを出すことができません。
しかし、論文を大量に読むことで基礎知識を得ることで、「組み合わせの選択肢」を広げることができます。
優秀な先輩は他と比べて、本や論文の読破量が非常に多いです。
一度聞いてみてはいかがでしょうか?
論文は世界の知識を共有する場所
なぜ論文があるのか、あなたは考えたことはありますか?
大学の研究室に所属したら必ず書かないといけないため、ほとんどの方が「義務」として何も考えずに執筆しているかと思います。
論文とは発表を行うことにより、WEB上で全世界から論文にアクセスすることができ、それが同じ分野の研究者により共有されます。
そのため、論文を読まないと最先端の知識を得ることができません。また読む能力を持たない方も、論文から世界の知識を共有することができません。
情報の質と量が高いのは、英語論文になります。そのため英語論文を読むことは、理系学生にとって必須になっています。
まずは文章を読むことから始めよう
![「おすすめの本を教えてくれる文学少女」の写真[モデル:河村友歌]](https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/ELLY853_honwoyomu15194531_TP_V.jpg)
論文を読む重要性はわかったと思います。
ですが、いきなり論文を読むのは厳しいという方は多いのではないでしょうか。
確かにその通りで、論文に記述された内容を理解するためには、基礎知識が必要であるため、論文は他の読み物と比べて理解する難易度は高いです。
また文章に慣れていないならなおさら論文を読破するには時間がかかります。
そのため、まずは「文章を読むこと」から始めましょう。
文章なら何でも構いません。漫画や小説、ビジネス書等から文章に触れることが大切です。
しかし、いきなり文章を読めと言われても、なかなかモチベーションが上がらないかと思います。
そこであなたにモチベーションを上げる資料をここにあげます。下記のグラフをご覧ください。

(出典:第54回学生生活実態調査の概要報告)
これは大学生の1日の読書時間を表したグラフです。ここから、「48%もの大学生は読書をしない」ことがわかります。
これ、非常にまずいですよね(苦笑)
「論文が書けない」という言葉をよく耳にするのはうなずけると思います。
なぜなら文章を読まないと論文は書けませんから...
逆に、本(文章)を読むことで上位52%に入ることができます。
また本を読むことで、新しい知識や考え方を身に着けることができます。
「論文を書く&読むことに苦労している」や「何かに挑戦をしたい」と考えているなら、まずは本を読むことから始めてみてはいかがでしょうか。
まとめ
本記事では、「なぜ論文を読むのか」について
・論文を読む理由
・論文を読む前に知っておきたいこと
・論文を読める&書けるようになる方法
上記を解説しました。
論文を読むのは正直かなりしんどい作業だと思います。しかし、論文を読むことはたくさんのメリットがあるため、論文や本を読むことをオススメします。
また社会に出て研究職や教授職に就かない限り、論文を読む機会はそうありません。
学生のうちに様々な知識に触れるために、論文はできるだけたくさん読むようにしましょう!